8月23日(日)
鳥海山 湯の台コース
「行こうか行くまいか」朝起きて山にかかる雲の様子を見ると・・・
晴れている!
これは登るべきだと言うことで、鳥海山の湯の台コースに車を走らせる。
外界は連日30度超の暑さが続いている酷暑。
こんな日は山の涼しさが恋しい。
滝の小屋から八丁坂を1時間登ったところにある河原宿小屋は崩壊寸前。
もうかなり前から封鎖されて避難小屋としても使われていないようだ。
この状態であと何年持ち堪えられるか。
これは思い出の一枚の写真として残そう。
河原宿から外輪山を望む
あの稜線へと心は逸り、大雪渓を越したあたりまで登ってみたが、今日の目的は花を眺め、景色を眺め、写真を撮ることと決めていたのを思い出し、そこから引き返す。(本音はキツかったから)
8月下旬は夏の花と秋の花が入れ替わる時期で、運が良ければ両方見ることができる。
夏花の代表ニッコウキスゲ、ハクサンフウロは、まだ元気なものが咲いていた。あと数日は楽しめそうだ。
秋の花の代表、リンドウの群落もお見事!
白花が多いが、ここには薄桃色の花も多く咲いていた。
風に揺れる様を見ているだけで愛おしさが増してくる。
河原宿から40分ほどの月山森のピークを目指す。
誰もいない山頂には遭難慰霊碑が立っていた。
昭和43年12月末頃と刻まれた碑文に胸が痛くなる。
小さなピークと侮っていた月山森。
その山頂に立って見た景色のすばらしさは言葉では表せない。
イメージしていたものを遥かに超えた山の質感。
感動と怖さが交錯して足がすくむ。
他には誰もいない。
この景色ひとり占め。
初めて立ったピークで、未知の鳥海山を発見した思いだった。
ニッコウキスゲの皆さん(笑)に見送られ、ここから一気に下山開始。
下山時に会ったのは八丁坂を登ってくる1人だけ。
この先20分程度で車道に出る。
人が少なすぎて心細かったが、熊鈴の助けを借りながら7時間。
静かなソロ山行を楽しんだ1日だった。